7.外呼吸と内呼吸の理解

外呼吸と内呼吸の理解

7>未来型の医学と新しい可能性

外呼吸と内呼吸の理解

安保徹

 

たった5分でも呼吸が止まったら大変なことです。窒息して死の危険にさらされます。逆に、過呼吸などで酸素を取り過ぎるのも危険です。過呼吸症候群と呼ばれるように、血液は呼吸性アルカロージス(血液のpHが高い状態)になり、けいれんを起こし意識を失いたおれてしまいます。このような極端な変化でなくても、空気中の酸素の濃度が変化しただけでも私達の体調は変わってしまいます。

空気中の酸素濃度の変化は大気中の気圧の変化によってもたらされます。高気圧(1030hpaなど)が来て天気が良い状態が酸素濃度が高くなる時です。濃い日の酸素を吸って元気が出ます。この時脈拍が少し上昇し、交感神経が刺激されています。低気圧(1000hpaなど)が来て天気が悪くなると酸素濃度が低くなる時です。薄めの酸素を吸ってゆったりしたり、しょんぼりします。この時脈拍が少し少なくなり、副交感神経が優位になっています。

このような肺から外気を取り入れて酸素を吸うのが外呼吸ですが、取り入れられた酸素は循環系によって運ばれて全身の細胞に送られます。そして、それはさらに細胞内のミトコンドリアにまで運ばれて利用されています。これが内呼吸のミトコンドリアではこの酸素を使って糖(食べ物から得たもの)を燃焼させエネルギーを得ているわけです。

ミトコンドリアは細胞内好気的呼吸によってエネルギーを得ていますが、この反応には十分な体温(37.5℃以上)と十分な酸素(循環系の働き)が必要です。すると、低体温が続いて顔色が悪い人が、エネルギー産生不足に陥って病気になる理由が見えてきます。病気の本態にたどり着くためには、ミトコンドリアでの内呼吸の理解が必要です。これが新しい医学の本態かもしれません。

 

ミトコンドリアの内呼吸

食べ物から摂取された色々な炭水化物は消化管で糖に分解されて吸収されています。そして分解してたどり着いたブドウ糖が血液循環によってからだ中の細胞に送られ、各々の細胞によって利用されています。ブドウ糖は細胞質で起こる解糖系によって嫌気的に処理されピルビン酸に分解され少量のエネルギーをATPの形で得ています。この後、ピルビン酸はミトコンドリアに入り、クエン酸回路と電子伝達系によって水と炭酸ガスにまで分解され大量のエネルギーが産生されます。

ミトコンドリアの電子伝達系を活性化するためには3739℃の体温が必要ですし、また血液循環が維持されて酸素が必要ですし、また血液循環が維持されて酸素が細胞まで運ばれなければなりません。この体温と酸素を維持できなくなるとミトコンドリアのエネルギー産生が低下します。生き方に無理があって、交感神経緊張状態が続くと、血管収縮が強くなり、循環障害が出てきます。つまり、低体温で顔色が悪い、手足が冷たいという状態です。これがまたミトコンドリアの働きを抑制することになります。

長時間労働でからだに負担をかける、心の悩みを抱えて苦しむ、冷房で身体を冷やすなど、色々な原因で低体温低酸素状態になりますが、いずれもミトコンドリア内呼吸を阻害していることを知りましょう。この阻害が原因でエネルギー産生が低下し、疲れやすくなったり、気迫を失ったり、という流れが起こるわけです。病人が元気を失う状態が内呼吸の抑制とつながっていることを知りましょう。ミトコンドリアの好気的内呼吸が低下すると、ブドウ糖の処理能力も低下すると、ブドウ糖の処理能力も低下するので、血糖が上昇して糖尿病になるわけです。インシュリンの問題だけで糖尿病の病態を理解しようとするのには無理があります。インシュリン抵抗性の糖尿病も多いことでわかるように、糖尿病の病態はミトコンドリアの内呼吸の低下とつながっていることを理解しましょう。

糖尿病だけでなく、他の多くの慢性病でも低体温とエネルギー産生の減少が起こっています。不定愁訴を出す人、更年期障害で苦しむ人、抗がん剤の副作用で苦しむ人、抗がん剤の副作用で苦しむ人、いずれもミトコンドリアで起こる内呼吸の障害を受けて苦しんでいるわけです。しかし、からだに余力のある人は生命現象の基盤である視床下部の発熱中枢が刺激され、自らの力で発熱しだします。感染症でもそれ以外の病気でも、発熱は抑制されたミトコンドリア呼吸を取り戻そうとするからだの叫びであるわけです。

私達のからだの反応は間違いをおかすわけではないですが、無理な生き方などが続くと低体温と低酸素の状態が固定してきます。このような流れが長年に渡って続くと、一部の細胞がさらなる生き残り戦略に入るのです。機能低下したミトコンドリアゆえに、核内に持ちこんだ分裂抑制遺伝子(ガン抑制遺伝子)の働きも維持できなくなり、発ガンすることになります。

今でも原核細胞である細菌類は栄養があれば分裂し、分裂を休むのは栄養が途絶えた時のみです。つまり、原核細胞の生き様は自己増殖にあるということです。たぶん、20億年前にミトコンドリアが寄生する以前の私達の原始原核細胞も分裂が仕事だったと思います。しかし、ミトコンドリアの持ちこんだ分裂抑制遺伝子によって分裂を休み、余ったエネルギーは寄生したミトコンドリアに利用されることになったのでしょう。

こうして、ミトコンドリアと原始原核細胞の共生関係ができ、安定した真核細胞が完成したのが12億年前ということです。生き方の無理で生じた低体温、低酸素で生き延びるために、もう一度20億年前のミトコンドリアの働きのない時代に先祖返りしたわけです。それが発ガンのメカニズムだったのです。

低体温で分裂する細胞群

ミトコンドリアの持ちこんだ核内の分裂抑制遺伝子は全身の全ての細胞に入っていますから、ガン細胞だけではなく、正常の細胞で分裂する細胞もミトコンドリアの働きによって影響を受けています。からだの中のすべての分裂細胞はミトコンドリアの機能を抑えないと分裂が起こらないということです。

ミトコンドリアの機能を抑制するために低体温と低酸素状態にすればいいわけです。精子の分裂を促すために私達の精巣は胎生期に下降現象を起こし陰嚢に納められ低体温を実現しています。精巣が体内に残った時は無精子症になってしまいます。日本人は経験的にこの重要性を察知していて、若い男性を厳寒期に裸祭りに参加させて、子孫の繁栄を促す行事文化にしてきたわけです。精子にミトコンドリア数が少ないのも、同様に分裂能を最大限に発揮するための条件になっています。

皮膚の細胞も、ミトコンドリア数が少ない細胞です。分裂をし続ける必要があるからです。病気で低体温になている人にとっては、からだを温めてミトコンドリアの機能を回復させるのは大切なことです。しかし、健康な人にとっては、時々寒さにさらされることも必要なのです。いつも暖かくしていると皮膚細胞の分裂が抑制されて、薄いペラペラの皮膚になってしまいます。子供が冬に外で遊ぶ、健康維持のため乾布マサツを行う、などの行為は皮膚を丈夫にするためには欠かせない行為だったのです。

胎児の増殖も、低体温か低酸素でミトコンドリアの機能を抑制しなければなりません。多くの生物では体外に産み出すことでこの条件をクリアしています。では、哺乳類の場合はどうして胎児細胞の分裂が可能となったのでしょうか。それは胎盤を進化させることで可能となったのです。胎盤が母親の血流から間接的に酸素を得ることで、胎盤側の血中酸素分圧は5分の1に低下しています。これでミトコンドリア機能を抑制し、分裂を可能にしたわけです。

それでは逆の卵子の方はどのような環境で分裂しているのでしょうか。高温の母体の卵巣の中では分裂ができないのですから、分裂は胎生期に済ましてしまうという戦略です。・これが、出生時に卵巣の中の卵母細胞は分裂を終えて、一生使う卵子の数を準備し終えていた謎だったわけです。胎生期の酸素分圧の少ない時期に分裂をし、出生後は卵子の成熟に力を注ぐことになります。一生に300個の卵子を成熟させ、温かい環境でミトコンドリアの分裂や成熟を極限まで進めます。

成熟して排卵させる卵子中には10万個のミトコンドリアが存在します。心筋細胞でも細胞1個あたり5000個で、精子1個では100個以下です。いかに卵子中のミトコンドリアの数が多いのかがわかります。この卵子と精子のミトコンドリアの数の差が、ミトコンドリアの遺伝子の母系遺伝をつくっていたわけです。女性は冷えに弱く不妊になりますが、卵子の成熟には冷えは禁物です。つまりミトコンドリアの増殖には冷えが大敵なのです。

体温は精子と卵子の成熟だけでなく、男性と女性の寿命にも関係しているようです。日本における男性の長寿№1は長野県ですし、女性の長寿№1が沖縄になっているからです。長野県は高地ゆえ空気が薄くさらに寒冷の土地柄ですが、男性の長寿にはプラスになっているということでしょう。

骨髄での造血も細胞分裂に依存しています。ここにも「ミトコンドリアの機能抑制と分裂能の亢進(感情・脈拍・病状などがたかぶり進むこと)の法則が当てはまります。十分健康な人が、いつもゆったりと構えてからだを温めてばかりだと貧血になるでしょう。その逆が、高地トレーニングです。わざわざ酸素の少ない高地で過酷なトレーニングをして造血(分裂)を促し赤血球をふやすわけです。ここまで行かなくても、運動をして時々酸素欠乏にさらされていると貧血は妨げるということです。

ホルミシスについて

ミトコンドリアの機能を高めてエネルギーを得ることで、色々な生体機能が維持されています。ミトコンドリアの内呼吸に影響する因子はピルビン酸と酸素に加えて、温度が重要です。しかし、この他には多くの電磁波が影響を与えていると考えられます。特に、赤外線、紫外線、放射線は食べ物から分解されて得た水素(H)分子をプロトンと電子に解糖する力になっていると思われます。

ミトコンドリアでの電子伝達系では、ミトコンドリアの内臓の内外で、外にプロトンを汲み出し、内で電子を流す反応によってエネルギーを得ています。この最初の行程H分子を解離するのに赤外線(熱エネルギー)、紫外線(励起エネルギー)、放射線(電離エネルギー)が利用されているわけです。日光浴をして元気が出るのはこのような深い理由が考えられます。

放射線は宇宙線やまわりの環境の岩石や土からも得られますが、大きな影響を与えているのはカリウム(K40と思われます。カリウム40はふつうに存在するカリウム39よりも中性子が1個多く、ベーター崩壊しながら電子線を放出しています。いずれカルシウム40に変換します。カリウム40は自然界のカリウム全体の0.012%を占めていますが、植物は肥料として、動物は野菜や果物から食べ物として濃縮して取り入れています。さらに、細胞内へのカリウムの選択的取り込みが加わるので濃縮はさらに進むことになります。放射線のエネルギーは距離の2乗に反比例して減衰するので、ミトコンドリアへのカリウム40の放射線の照射の影響は驚くべきものがあると考えられます。

アメリカのトーマス・D・ラッキー博士や日本の服部禎男博士は、放射線ホルミシスの重要性を述べています。

むしろまわりに放射能が無いのは死の世界で、放射能のエネルギーの恩恵を得て私達生命体は生きているというのです。多分これは本当のことで、その働く中心部位は、ミトコンドリアの電子伝達系なのでしょう。ちょうど、絶対温度0度(マイナス273℃)が物質の死の世界であるように、放射線が飛び込まない環境は生命現象の死の世界なのでしょう。

秋田の玉川温泉、鳥取の三朝温泉、新潟の村杉温泉などのラジウム線が長い間日本人の病気を癒やしてきた謎は、温めることと微量放射線によるミトコンドリア呼吸の活性化だったということです。つまり、ホルミシス効果です。これからも大いに利用しましょう。病期の本態は低体温と低酸素によるミトコンドリアの呼吸代謝障害ですから、このような考え方が大切なわけです。しかし、健康な人にとっては、特に男性には、からだを時々冷やして分裂を促すという行為も必要だということを忘れないようにしたいものです。

最後に、私達の肺で行う外呼吸についても少しのべましょう。姿勢が悪く猫背になると外呼吸が妨げられます。老人でも病人でも、この流れに入って外呼吸が抑制されることが多いのです。姿勢には気をつけましょう。胸一杯に空気を吸うことは肺の組織を委縮から守ることです。一日に34回は深呼吸をして胸を完全に広げる努力が必要です。そして、同時に肺の空気を極限まで吐き出しましょう。古い空気の置換が進みます。これも、ミトコンドリアに働いてもらうための私達の思いやりです。逆に、ミトコンドリアに負担をかけるのは、熱中症、日射病、湯あたり、二日酔い、怒り、おびえ、夜更かし、などです。

管理者から一言

20億年前に寄生したミトコンドリアが私達の生命をコントロールしているのですね。そのミトコンドリアの活性化を促すために、体温、酸素、光、放射線の4つが必要であり、それが健康な体を維持できるようですね。微量の放射線のホルミシス効果は、福島の放射線が大丈夫だと言う人もいれば危険だと言う人もいるので、まだまだ未知の世界なのでしょうね。これが解ったら、きっと、この世から病気が無くなるのではないのかなと思います。

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リンパマッサージはNPO法人日本メディカルリンパ協会の指導課を卒業しました。(現在は理事長が亡くなり廃校しましたが、現在はリンパ専門サロンとスクール名を変更して、継続しております。http://www.lymph-alice.com/)。
リンパマッサージのオイルは、ひまし油にグリセリンを半々に薄めて使用しています。ひまし油は安定、酸化しにくい油です。ひまし油はエジプト時代では薬にも使われていたようです。リシノレイン酸という脂肪酸が90%含まれていて、プロスタグランジン受容体に結合、皮膚の賦活作用、鎮痛作用、抗感染症などの様々な効能がしられています。酸化しやすいといわれるリノール酸の含有率は5%です、これは、乳幼児によく使用されているホホバオイルと同等の量です。(科学ニュースの森)。更にラベンダーアングスティフォリアとリトセアの精油で化粧水を作成して使用しています。(日本メディカルアロマ協会のアロマ療法http://www.jmaa-aroma.com/)乳幼児にはラベンダーアングスティフォリアとナチュラルモイストジェルを使用します。
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