1.なぜ病気になるのか

未来型の医学と新しい可能性<1> なぜ病気になるのか

未来型の医学と新しい可能性<1>

なぜ病気になるのか

安保徹

はじめに

今、現代医学が手詰まり、多くの病気を治せずにいるのは、「なぜ病気になるのか」を明らかにしていないからだと思います。病気の成り立ちが不明であれば根本的な治療が無理なのは当然です。この流れでは医療は、少しでも症状が軽くなれば良しとする対称療法のレベルにとどまってしまうわけです。

腰痛になって辛い人、高血圧症になって体調が悪い人、リウマチになった女性、ガンになった人、いずれの病気に対しても根本的治療ができずにいます。

こういう現状では患者さんも不安だし、医師のほうもいずれ信頼を失ってしまうでしょう。外傷や感染症などの一部の急性疾患は原因がはっきりしているので、今でも現代医療が評価されている分野です。しかし、多くの慢性の経過をとる疾患群に対しては、上記したレベルなわけです。

こうしてみると現代医学の未来は、慢性疾患の病院を明らかにするということに尽きると

思います。私が提唱している新しい医学観を導入すると慢性疾患の成り立ちが明らかになってきます。

広くこのような考えが行き渡って、安心して現代人が暮らして行ける時代が来るようにと願って私の話を開始します。

1 現代医学について

救急医療、診断学の進歩は著しいし、ワクチンや抗生物質による急性疾患症に対する予防や治療法にもすぐれた点があります。特に、現代社会における薬物信仰は、抗生物質の多大な力量が他の薬物にも連鎖しているという形で起こっています。無菌法や外科手術の進歩も現代医学への信頼とつながっていると思います。

今の日本の医療は、こうした現代医学の進歩によって得た信頼を基盤としています。りっぱな設備を持つ大病院、長い勉学期間を経てきた医師たち、医療を支える多くのコメディカル(医師と共同)のスタッフ、など弱点がなさそうに思えます。

しかし、ありふれた慢性疾患には弱いのです。糖尿病になっても、ガンになっても、膠原病になっても、患者は医師にその原因を指摘されることはありません。患者は神妙にして原因はたずねないことが普通ですが、がんばってたずねてみても「原因不明」といわれるだけでしょう。原因が分からないで病気を治すのは不可能です。むしろ対症療法の薬は体に悪い作用をもたらすことの方が多いのです。

現代医学の最大の特徴は科学的手法によって、病気の原因を明らかにしたい、薬物を開発したい、治療法を進歩させたい、というものです。これは本質的に良い流れと思うのですが、最近の遺伝子や分子の動きに偏重した流れには問題があります。

人間の病気は遺伝子や分子の異常で起こることは極めて稀で、「人間にたどり着いた人間としての特徴から生じている」と考える必要があるからです。特に独特の文明社会をつくりあげた先進国の人々の病気は、社会の歪みが作り出したものだということです。

働きすぎ、人間関係で生じる心の辛さ、環境汚染などを考えなければなりません。体や心にのしかかる負担が人間の能力の限界を超えた時、私達は健康を維持できなくなり病気になるのです。これが現代医学に欠けた部分の第一です。

2 東洋医学について

現代医学は、なぜ病気になるのか、なぜガンになるのか、という疑問に答えられないでいますが、古い時代から日本が採用してきた東洋医学では病気の成り立ちについてどのように考えていたのでしょうか。英語では病気はdis(否)-ease(薬)と呼び楽でない状態と言っています。日本語では病気その命名からみて「気が病んでいる」状態と見ていたようです。

気は人間のからだや心を動かしているエネルギーでしょうから、気の力が低下してからだや心が病んだ状態が病気というわけです。江戸時代の後藤艮山(16591734)は「百病は一気の留滞により生ず」と述べています。また、「瞑言せざれば、その病は癒えず」とも述べています。

日本人は昔から穏やかな自然環境に住み自然と共存して生きるという思想を持っていましたから、病気は自然と共存するような生き方からはみ出し、気の流れが停滞して起こると考えたのは必然だったように思います。また、瞑眩とは病気が治ろうとする過程で出す不快な症状のことを言います。ここでも、からだは自然の一部で不快な症状も必要ゆえに出現しているという考えです。

これは西洋医学で頻用される薬物療法とは逆転した発想です。病気の時に出す多くの症状を体の失敗と見て、薬で止めにかかる現代医療とは正反対す。もう少し分かり易くいうと、病気になって腫れ、熱、痛みが出るのは、からだが代謝を高め組織修復に入っているという見方なのです。

明治維新によって日本の国の方針が改められ、医学も西洋医学のみとするという流れで今日に至っています。西洋医学の分析研究の手法は体の解剖学、生理学、生化学、免疫学を生み出しましたが、この流れで欠けていたのはからだ全体を統一する仕組み(気、エネルギー、重力、熱などの関与)に目を向けるのが少なかったということでしょう。

もう一度、日本の東洋医学について話を戻すと、病気になるにも病気から治るにも、気やエネルギ-の理解が必要だという概念が底を流れていると思います。今、東洋医学や漢方医学を専門にしている人達に会ってお話を聞くと、からだの治る力を信じて医師は、あるいは薬は、その治る力を助けるだけという基本になっています。ちょうど、手術や薬物の力で病気は治せるという西洋医学の力ずくの医療とは対極にあります。

後藤艮山は、それまでの医師が髪を剃り僧衣を着用していたのに抵抗して、髪を束ね平服を着用するようにしたそうです。それまでの多くの医家が僧官位を受けていたのに、仏教から独立し医師の社会的地位確立流れをつくったのです。気の留滞説や瞑眩の思想も新しい医学の確立として注目すべきなのでしょう。医家が僧衣をまとって病人と対応しているうちは、つきものやお祓いの医術でとどまっているわけですから。

艮山は古方派と呼ばれる江戸中期に興った医学革新運動の先駆者だったそうです。艮山の門人は200人を超えたという。彼の思想は今でも通用する真理を含んでいますし。また、医術=払い、祈りというそれまでの考えからの脱却でもあったのでしょう。

このようにして「病い」から「病気」という概念に進展した日本の医学も、残された弱点が「分析して体を知る、病気を知る」ということだったのです。後藤艮山の弟子とも言える山脇東洋が刑屍体の解剖に立ち会い、実見したことを記載したのが「蔵志」です。1754年のことでした。この事をきっかけに、西洋の解剖書のすぐれた点が認識され西洋医学の存在が日本人に知られるようになりました。「解体新書」はオランダ語の「ターヘル・アナトミア」の翻訳であり、刊行されたのが1774年です。蘭方医の杉田玄白、前野良沢が苦心を重ねて完成した話は有名です。18世紀の江戸時代中期の医師達が日本人としての独自の医学観を作り出していって生まれた西洋医学は明治維新によって、日本にも導入されてその後の日本の医学そのものとなったわけです。しかし、逆に日本古来の東洋医学的思想は失われることになりました。からだ全体を把握する考えが失われたわけです。それが拡大して今日の臓器別医療のような、人間の構成部分を見て全体を忘れるという不思議な医療、医学にたどり着いたということが言えるでしょう。

3 新しい医学

単細胞生物の病気であれば、遺伝子や分子の異常が直接病気の原因になるということもあるでしょう。しかし、人間のような多細胞生物では、生殖細胞の維持、受精、胎児増殖などの多くの段階を経て異常が生じても排除されると考えるのが自然でしょう。むしろ私達の病気は、人間となって生まれた人間の特徴そのものから生じているのではないかと考える方が自然なのです。

人間は自然環境の厳しさや、人間社会そのものから生じるストレスが負担となって生き続けることが困難になるのです。ちょうど現代人が長時間労働でからだを壊したり、人間関係のこじれでうつ病になったりするのも、自分たちが作り出した新しい社会が病気の新しい原因になっているわけです。

私は、新しい未来の医学を支えるキーワードは「自律神経」「白血球」「体温(循環)」であると提唱しています。これはいずれもからだ全体を統括するシステムなのです。自律神経はエネルギーの消費(活動)と蓄積(休息、睡眠、食事)を感知して、それぞれ交感神経と副交感神経が活性化されています。かつて江戸時代の日本人が察知した「気(エネルギー)」や「陰陽の思想」を科学的に理解する糸口となる調節システムだと思います。

また、多細胞生物となって特殊化していった細胞群にかわって防禦を一手に引き受けたのが、単細胞生物時代の生き残りともいうべき白血球です。そして、病気を解く鍵は「白血球の自律神経支配」にあったのです。

自律神経の偏りは生き方の偏りから生じていますし、それは白血球システムと連動しているだけではなく循環系とも連動して体温を上下させています。病人は顔色がわるいでしょう。これは循環障害なのです。

この三つのキーワードを支柱にすれば、分析と統合の両方を同時に行うことで病気の成り立ちを知る新しい医学がつくれるように思っています。

管理者からの一言追加
 最近では自由診療や代替医療をされている方で安保先生を御存じない方はいらっしゃらないのではないかと思われるほど有名です。初めの頃は医療界から叩かれて、大変なご苦労をされたとお聞きしています。私は3回位御講演を聞いています。所沢のミューズにいらっしゃった時には夕食会で直接お話しができました。ず―ずー弁がものすごくって、ついつい私も東北出身なので、訛ってしまいました。安保先生は日本酒が大好きで、血圧が180~190で、それが自分にとって一番最適な血圧なんだとおっしゃっていて、もちろんお薬は一切服用していません。でも、健康の本を書いているので、早く死ねないとおっしゃっていました。それも大変ですね。と思いました。丁度、ある雑誌に40回のシリーズで原稿が掲載されて、このホームページからも発信していきたいと思っています。今回は先ず、第一回目です。他にも仙骨治療(マート療法ともいって、只今、我が夫が通っています。)とか、色々書きたい事がたくさんありますが暇を見て御紹介していきますので、よろしくお願い致します。

青森県生まれ、1972年東北大学医学部卒業。91年より新潟大学大学院医歯学総合研究科教授、米アラバマ大学に留学中の80年、「ヒトNK細胞抗原CD57に対するモノクロナール抗体」を作成。2000年胃潰瘍の原因が胃酸であるとの定説を覆して注目される。「免疫革命」「医者いらずおい知らずの生き方」など著書多数。
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リンパマッサージはNPO法人日本メディカルリンパ協会の指導課を卒業しました。(現在は理事長が亡くなり廃校しましたが、現在はリンパ専門サロンとスクール名を変更して、継続しております。http://www.lymph-alice.com/)。
リンパマッサージのオイルは、ひまし油にグリセリンを半々に薄めて使用しています。ひまし油は安定、酸化しにくい油です。ひまし油はエジプト時代では薬にも使われていたようです。リシノレイン酸という脂肪酸が90%含まれていて、プロスタグランジン受容体に結合、皮膚の賦活作用、鎮痛作用、抗感染症などの様々な効能がしられています。酸化しやすいといわれるリノール酸の含有率は5%です、これは、乳幼児によく使用されているホホバオイルと同等の量です。(科学ニュースの森)。更にラベンダーアングスティフォリアとリトセアの精油で化粧水を作成して使用しています。(日本メディカルアロマ協会のアロマ療法http://www.jmaa-aroma.com/)乳幼児にはラベンダーアングスティフォリアとナチュラルモイストジェルを使用します。
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