下肢に静脈瘤などが何故できるの?

下肢に静脈瘤などが何故できるの?

西式健康法 2013・3月号

【西会本部長 西万次郎先生の著から】

 

下肢に静脈瘤などが何故できるの?

静脈には貯血機能という働きがあります。全身の細胞が必要とする血液需要量は、安静時と運動時では大きな差がありますから、その変化に対応するためです。

全身にある血液量、体液量は原則的に常に一定ですが、単位時間当たりの循環血液量、つまり心臓から拍出される血液量は、就寝安静時と全身の筋肉の力をフルに発揮している運動時では大きく異なります。

安静時の心拍数の正常値平均としては6070程度(持久運動を相当期間続けていると50前後まで低下することも多い)ということになっており、運動時の最大心拍数は160200強程度となっていることから分かるように、心拍数は細胞側の血液需要量に応じて3~5倍にまで増加します。

なお、交感神経興奮が強くなっている激しい運動時には、心筋の収縮率も向上(左心室がより強く収縮するの意)するとはなっていますが、正確なデーターは存在しないようです。トレーニングによって、一回当たり心拍出量は増加していく(心室容積の増大=スポーツ心臓)ということはよく知られていますが、運動時、安静時を比較した場合の左心室からの一回当たり血液拍出量は、ほとんど変化しないとされております。

つまり、安静時ではあれば毎分4リットル強程度の血液循環量であるのが、激しい運動時には毎分20リットル近くまで増加することもあるわけで、その急激な変化に対しても適切な対応を行うため、また、姿勢変化と重力の影響による対内血液の偏在によって脳貧血等をおこさないようにする、という意味ももちろん大きいのですが、それらのために十分な量の予備血液を持っているわけで、その多くは静脈血の状態で貯えています。

この機能の事を「静脈の血液貯蔵機能」とも呼んでいます。静脈血管が柔軟な構造で内容積の増加能力が十分あることを利用して、安静時には必要のない余剰な血液を静脈血管の中にとりあえずためておくということです。

これは、大量出血をしても全体血液量の半分近くまで失わない限り簡単には死には至らない、また、全体血液量の15%程度までの出血ならほとんど肉体的な影響はない、といったことの理由でもあり、400㏄程度の献血であれば健康上ほとんど問題は生じない、ということの根拠でもあります。

日常的に相当量の運動なり歩行をすることによって、ふくらはぎの筋ポンプ作用が十分に生じ、心拍数増加によって予備血液も適宜循環に動員されておれば何らの問題も生じません。しかし、今日の多くの人々のように、ほとんどの時間をただ椅子に腰かけて、あるいは立ち続けるような状況(もちろん仕事はしていたとしてもです)では、下肢の静脈血管は多くの時間、容量いっぱい膨らんで静脈血を貯留していることになります。

膨らみ続けている状態が常となれば、静脈血管内の内圧は高まって静脈血管を押し広げようとする力が作用し続けますし、貯血機能として限界に達した状況が常態化、つまり、下肢静脈血管膨らみきった状態が続くと、本能はそれに素直に適応しようとします。静脈血管細胞を増殖させ、血管を膨らませることによって、生活事態に合わせて血液貯蔵能力を増やそうとする、という一種の過適応であす。

もちろん、下肢静脈瘤ができやすいということは、静脈血管がそういった状況に適応しやすいという遺伝的な性質と、もともと体格と比較して血液量が多めである、つまり、少なくともやせ型ではない、といったことも、なり易い条件の要素にはなり得る、ということになります。

一方で静脈血管の細胞は増殖して膨らむけれども、静脈弁の細胞は増殖するようなプログラムにはなっていません。

その結果、血管が膨らみすぎると弁に隙間ができてしまい静脈弁としての機能が失われてしまいます。その結果、静脈血管、静脈弁の重要な役割である「筋ポンプ作用」能力が低下してしまうと、その周辺組織の血液還流は著しく滞るようになって、結果的に潰瘍を生じるほどになってしまいます。

当然のことですが、ここに至れば放置したりしてはいけないわけで、明らかに異常な状態、病的な状態であるということになります。

静脈血を下肢静脈に溜めすぎないように、つまりは、体重が多めな方であれば体重を落とす、運動が明らかに不足する人であれば、一般的には歩行などの運動を心がける、もちろん西式の毛管運動や足首上下運動を実施したほうがはるかに効率は良い。

不幸にして、表在静脈の弁機能が損なわれるほど進行してしまった人は、運動だけでは十分な効果が上がらない場合もあります。

そのような場合には、筋ポンプ作用以外の静脈血還流法、つまり毛管運動を行うと同時に、静脈血管の拡張を物理的に阻止する方法として「脚絆療法」(実践宝典、200頁を参照してください)を併用しないと効果は出てきません。

また、下肢静脈瘤の兆候が出始めた頃に弾性ストッキングを用いれば、下肢静脈瘤の進行を止めるか、遅らせることは十分に可能ですが、下肢静脈の血液貯蔵作用を物理的に低下させる療法ですから、日常の血液循環にはいささか支障を生じることにはなります。

循環系に負担をあたえることになりますから、当初は人によって動悸が強く出たり、顔のほてり等が出ることがあります。

もちろん、終日着用していれば、やがてその血液貯蔵能力に合わせて血液量を減じますから、それらの症状は軽減してくることになりますが、やはり締め付けていることによる不快感も相当強いようです。

現実的には入浴もありますし、着用したり、脱いだりを繰り返すことになりますので、弾性ストッキングさえしていれば万事うまくいくというわけにはいきません。

脚絆は下から順に隙間なく巻いていきますから、上達すればまるで立った姿勢で水中に居るように、足先ほど強く、上に行くほど弱くという理想に近い加圧状態にすることが可能ですが、弾性ストッキングの場合には、一本のストッキングとして作り、日常の脱着が少しでもやりやすいように作らなければなりませんから、脚全体に理想的な段階的加圧することは極めて困難であると思われます。

管理者からの一言
西先生は足の浮腫については、触れていません。大正時代にはリンパはまだ知られていなかったようです。静脈には静脈弁があるように、リンパ管にも安全弁があり、リンパ圧が亢進すると弁不全を起こし、リンパ液が周囲の結合組織に浸透し、管が硬くなり、リンパ管硬化現象が起こります。私は2例だけ、このような人をケアしてみましたが、効果はほとんどありませんでした。このような人はやはり手術された方です。その後、どうしているのかなと後日連絡してみたら、暖かっくなってきたら、よくなってきましたといわれました。その時は冬だったし、風邪とか、感染もあり、免疫力が落ちていた時期だったからかもしれません。全てに共通していますが、自分の体の免疫力を高めることが、マッサージ等のケアよりも大切な事だなと 実感しました。
それから人体の貯血機能がある場所は下肢だけでなく頭部にもあるそうです。ソッカ―、なるほど、高年齢の方の頭に静脈瘤が浮き出ているのを見かけることがあります。頭にどうして静脈瘤ができるのか、不思議でしたが、これでその謎が解けました。交通事故で頭をけがされると、頭からどんどん血が流れるのを、映画とかでも見かけますよね。頭のマッサージ、指で全体をトントンと叩いて、古い血液を追い出すことも大事だと思います。私が行っているヨガは頭を振ったり叩いたりするので、やはりこれはいいのかなと思いましたが、ほどほどにしないと危険かなとも思っています。体はいろんな方法で私たちの生命を一生懸命守ってくれている事に感謝、感激です。

お問い合わせ
リンパマッサージはNPO法人日本メディカルリンパ協会の指導課を卒業しました。(現在は理事長が亡くなり廃校しましたが、現在はリンパ専門サロンとスクール名を変更して、継続しております。http://www.lymph-alice.com/)。
リンパマッサージのオイルは、ひまし油にグリセリンを半々に薄めて使用しています。ひまし油は安定、酸化しにくい油です。ひまし油はエジプト時代では薬にも使われていたようです。リシノレイン酸という脂肪酸が90%含まれていて、プロスタグランジン受容体に結合、皮膚の賦活作用、鎮痛作用、抗感染症などの様々な効能がしられています。酸化しやすいといわれるリノール酸の含有率は5%です、これは、乳幼児によく使用されているホホバオイルと同等の量です。(科学ニュースの森)。更にラベンダーアングスティフォリアとリトセアの精油で化粧水を作成して使用しています。(日本メディカルアロマ協会のアロマ療法http://www.jmaa-aroma.com/)乳幼児にはラベンダーアングスティフォリアとナチュラルモイストジェルを使用します。
ひまし油は日本薬局方を合格の油を使用しています。

《まこも枕》
お子様の頭痛に使用して見て下さい。
良く眠れるだけでなく、頭の病気にも効果があるようです。
詳しくは、このホームページに書いてありますので、御参照下さい。
ご購入方法は、「一休み庵 042-395-6856」に御連絡下さい。
マコモ茶も販売しています。30~40g500円。煎ると更に美味しいです。