下痢と嘔吐・細菌性?

下痢と嘔吐・細菌性?

MamaPapaの子供診断学

山田真著小児科BOOKから

PART3 下痢と嘔吐・細菌性?

 

細菌によって起こる下痢についてお話する事にしましょう。

下痢の子供を診察につれてきたお母さん、お父さんが「なにか悪いものを食べて当たったんでしょうか」と不安そうな顔で尋ねることはよくあります。とくに夏ですと「下痢=食中毒」というふうにすぐ連想されてしまうようです。しかし、実際には食中毒は少なく、ほとんどがウイルス性の下痢だというのが実情です。けれども、ときどき新聞をにぎわせるような“大”食中毒事件が起こったるするので、「下痢=食中毒」のイメージがなかなかくずれないのでしょう。

日常的に食中毒がおこったというのは古い昔の話になりました。そしてコレラとか赤痢とかいう病名が恐ろしい病気をイメージさせたのも、やはり昔の話となりました。しかし、今でも、コレラ、赤痢と聞くと、震え上がってしまう人もいます。

そこで、少し昔語りをしてみましょう。もっぱら、父は戦時中に軍医として中国に行っていましたが、そこで兵士たちがコレラに罹って死ぬのを見たというのです「いきなり下痢が始まって嘔吐も起こる。下痢はものすごくて、数分おきに米のとぎ汁のような便をジャージャーと出す。みるみるうちにぐったりして、ひどい場合は死んでしまう」父の語るコレラはこのようなものでした。今、医学書を調べてみると、一日で10リットルもの下痢をすると書かれていますから、たしかにおそるべきもので、みるみるうちに脱水状態になってしまうというのもわかります。

赤痢については、自分の身体で体験しています。ともかくすごい熱がでて嵐のような下痢になり、トイレへ行ったかと思うとすぐにまた便意をもよおすという状態で、非常につらかったのを覚えています。出てくる便はトマトジュースみたいで、まるで血液だけがお尻から流れ出るというかんじでした。というわけで、コレラも赤痢も大変な病気でしたが、最近はすっかり軽くなりコレラについては「軽症者・無症状保菌者が多いため患者発見が困難であり、防疫も容易でない」と書かれていますし、赤痢については「細菌の赤痢の軽症化にともない、臨床症状からは他の細菌性の下痢との区別が困難となった」と書かれています。コレラも赤痢もいまでは普通の病気になったということです。だから、食中毒、コレラ、赤痢といった言葉に、過剰に反応しないでくださいね。

 

下痢を起こす細菌とは

しかし、赤痢やコレラが軽症化した一方で、O157のような、新型の強力な細菌による腸炎も起こっているので、細菌性の下痢も、あまりなめてかかってはいけないのでしょう。

下痢をしているこどもを診察して「これは細菌性である可能性が強いな」と考えるのはどんなときか、ということから話を始めます。

「下痢をしているほかに高熱が出ていて腹痛も強く、便の中には血液、粘液、うみ等がまじっている」ようなとき、こらは細菌性の下痢らしいというふうに考えます。つまり、ウイルス性の下痢にくらべて細菌性の下痢らしいというふうに考えます。細菌性の下痢は、一般に症状が激しいといっていいでしょう。

●カンピロバクタ―による腸炎の場合

さて、細菌性の下痢かもしれないと考えたら、医者は便の検査をして、原因になっている細菌の種類を決める事が多いのです。

原因になる細菌として多いのは、サリモネラ、ブドウ球菌、カンピロバクタ―、病原性大腸炎などです。

この中ではカンピロバクタ―という名前が、みなさんには一番なじみのないものではないかと思うのですが、実は子供で急に起こった下痢の原因になる細菌としては、これがいちばん多いともいわれているのです。

そんなに多いのになぜ有名でないかというと、カンピロバクタ―が腸炎を起こすということは、まだ最近わかったにすぎないからです。

カンピロバクタ―は、家畜に流産を起こさせる菌としては昔から知られていましたが、人間に腸炎を起こすということがわかったのは1997年ごろのことなのです。いったん事実がわかってみると、じつはカンピロバクタ―による腸炎はほぼ全世界に存在し、日本などでは非常によくみられるものであることもわかってきました。

症状は発熱、下痢、腹痛と、あたりまえのもので、カンピロバクタ―腸炎に特徴的といえるものはありません。最初、おなかが気持ち悪いという感じが起こり、ついで熱がでます。熱は高熱になることが多いのですが、一、二日ぐらいで下がるのが普通です。部の不快感はやがて腹痛に変わり、下痢が始まります。下痢は水様になることが多く、血がまじったり、粘液がまじったりすることもあります。

そこで「どうしてカンピロバクタ―に感染したのか」を知りたくなりますが、これもはっきりしないことが多いのです。カンピロバクタ―で汚染された食品を食べた結果起こるのがふつううで、食品としては鶏肉が最も多いといわれ、鶏肉には高率に存在していると報告されていますし、鶏卵が汚染されている可能性があるともいわれます。

といって「鶏肉を食べるのはやめよう。卵もやめよう」なんて過剰に神経質にならないでくださいね。鶏肉は火が通りにくいという欠点があるので、十分、火を通すことだけ気をつければいいんじゃないでしょうか。

●サルモネラ菌は1800種類

さて、細菌性の下痢の原因になるものとして、カンピロバクタ―に肩をならべるのがサルモネラという菌です。サルモネラという菌には、なんと1800もの種類があります。その中にはチフスとかパラチフスとかいう病気を引き起こすものもいて、ぼくが子供だったころは、こういう種類が花形でした。腸チフスやパラチフスがはやっているというので、ワクチンを接種されていましたが、このワクチンはまったく効果がなかったようです

ともあれ、チフスはめっきり少なくなり、ぼくはもうずっと長い間チフスの患者さんを診たことがありません。そして、いまはもっぱら、非チフス・サルモネラ菌といわれる種類のものによって起こるサルモネラ腸炎がみられるようになっています。

サルモネラ腸炎の症状も、発熱、下痢、腹痛がおもなものです。嘔吐がみられるのは二人に一人、血便は三人に一人ぐらいの割合で起こります。サルモネラ腸炎とカンピロバクタ―を見分けるよい方法はなく、便の細菌検査をして始めてわかるということになります。

サルモネラ腸炎も保育園などで流行したりすることは少なく、たいていはサルモネラ菌で汚染された食物を食べることで起こります

サルモネラの場合も、鶏肉、鶏卵が原因になることが多いといわれています。また、サルモネラのもう一つの感染源としてペットがあり、とりわけペット用ミドリガメは、サルモネラに汚染されていることがとても多いと言われています。

●病原性大腸炎、ブドウ球炎、エルシニアの場合

大腸菌はもともと腸の中にいて、なにも症状を起こさないのですが、こういう大腸菌のほかに外から侵入してくる大腸菌もあって、これは腸炎をおこします。腸炎を起こすような大腸菌を病原性大腸炎といいますが、これにはたくさんの種類があり、発熱、下痢、嘔吐、腹痛といった、他の細菌による腸炎と同じような症状を起こすものもあります。しかし、中にはみなさんの記憶に新しいO157のような激しい症状を起こす病原性大腸炎もいます。この種類の大腸菌は、ブェロ毒素といわれる強力な毒素を出すために、出血性尿毒症症候群といわれるおそるべき状態を引き起こすことがあるのです。O157のような菌による腸炎は、血便をともなう激しい下痢を起こすのが特徴です。

次にブドウ球菌による腸炎があります。この場合は最初、激しい嘔吐、吐き気ではじまり、ついで腹痛、下痢が起こってきます。

ブドウ球菌以外の細菌性腸炎は症状が何日か続くのが普通ですが、ブドウ球菌の場合は、数時間で症状がおさまってしまいます

もうひとつ、エルシアという細菌による腸炎は、子供でもよく見られます。血便が出ることは少なく、発熱、嘔吐、水溶性の下痢といった症状で、秋から冬にみられることが多く、ウイルス性の下痢症と診断されていることが多いようです。

 

抗生物質をつかうかどうか

ウイルスには不要、細菌には賛否両論

一般にウイルスによる病気には抗生物質は不要で、細菌による病気には抗生物質が必要ということになっています。しかし、細菌性の下痢の場合は、抗生物質を使うべきかどうかについては賛否両論あります。たとえば、カンピロバクタ―はなにもしなくても腸から排除されるので抗生物質はいらないという意見もあり、サルモネラについても、抗生物質を使うとかえって長引くという意見があります。細菌性の下痢の場合も水分を補充して安静にしていれば自然に治ることが多いのです。

 

管理者からの一言

我が子が急に、熱が出たり、下痢をしたり、おう吐があれば、直ぐに病院にかけこみます。そして病院の医師はお決まりの対症療法である解熱剤、下痢止め、吐き気止め、更に抗生物質を処方します。

もし、自分がそのような状態になった場合でも、市販薬の薬を飲みがちです。しかし、山田先生や安保先生、西式健康法の西先生も「症状即療法」といって、症状は病気の治る過程であり、むやみに症状は抑えてはいけない、と言われます。わたしは、ひまし油をリンパマッサージに使っていますが、ひまし油の効能を調べてみたら、ひまし油は何千年もの間、下痢などの治療薬で利用されていたということにびっくりしました。なぜかというと、ひまし油は病院では、腸の検査をするときに、腸の中を空っぽにする目的で、飲ませる場合があるからです。下痢を止めるどころか、下痢を起こす薬だからです。でも、よく考えれば、細菌やウイルスが腸の中で悪さをしているのですから、悪さをする細菌やウイルスを殺すことよりも先に、腸の中から、速やかに追い出すことが一番であることに気づきます。そうであれば、下痢を起こせば済むことです。逆の視点から治療する方が身体の侵襲が少なくて済みますね。

お問い合わせ
リンパマッサージはNPO法人日本メディカルリンパ協会の指導課を卒業しました。(現在は理事長が亡くなり廃校しましたが、現在はリンパ専門サロンとスクール名を変更して、継続しております。http://www.lymph-alice.com/)。
リンパマッサージのオイルは、ひまし油にグリセリンを半々に薄めて使用しています。ひまし油は安定、酸化しにくい油です。ひまし油はエジプト時代では薬にも使われていたようです。リシノレイン酸という脂肪酸が90%含まれていて、プロスタグランジン受容体に結合、皮膚の賦活作用、鎮痛作用、抗感染症などの様々な効能がしられています。酸化しやすいといわれるリノール酸の含有率は5%です、これは、乳幼児によく使用されているホホバオイルと同等の量です。(科学ニュースの森)。更にラベンダーアングスティフォリアとリトセアの精油で化粧水を作成して使用しています。(日本メディカルアロマ協会のアロマ療法http://www.jmaa-aroma.com/)乳幼児にはラベンダーアングスティフォリアとナチュラルモイストジェルを使用します。
ひまし油は日本薬局方を合格の油を使用しています。

《まこも枕》
お子様の頭痛に使用して見て下さい。
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詳しくは、このホームページに書いてありますので、御参照下さい。
ご購入方法は、「一休み庵 042-395-6856」に御連絡下さい。
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